ずっと、君との約束を。

劇といったら


「というわけで、このクラスでは劇をしながら喫茶店を営む、劇喫茶をします。」

着々と進んでいく文化祭準備は進んでいく。
クラス単位で相談し始めて三日目。やっとやる事が決まった。

「それで、劇の内容だけど…なんかあるやつ手ぇあげろ〜」

わたしも千秋くんも、いい感じにクラスに馴染めて、まとめる事もできている。
私がこんな責任のある仕事を任せてもらえるなんて…尚哉くんには感謝しなくちゃね。

「それはロミジュリだろ!」
「そうだ!それしかねーわ!」
「いいね〜ロミジュリ!」

千秋くんは手を上げてって言ったのに、もはや満場一致でロミオとジュリエットとのようだ。

「じゃあ、ロミオとジュリエットに決定しますね。この勢いでキャストも決めちゃいましょう。」

「…俺、ジュリエットは蒼がいいと思う。」

「…えっちょ、千秋くん!?」

なんとか止めようとしたが「蒼、劇団に入ってるんだって!」という一言で皆が納得してしまい、キャストを逃れる事はできなかった。だから、こういう流れに弱いんだって、私!
しかも、千秋くん本人はちゃっかり裏方だし!
でもまあ、相手のロミオ役が尚哉くんだったのは唯一の救いだ…。
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