ずっと、君との約束を。

シャワー室から出ると、千秋が廊下で待っていてくれた。もう帰ったかと思ってたのに…。少し、嬉しい…かも。

「おい、明日もう本番なんだから早く帰るぞ。」

「…うん、でも…千秋の体操服、おっきいよ…」

「………我慢しろよ。あと、制服はきちんとクリーニングに出すんだぞ。」

千秋は言葉は少し乱暴だけど根は優しい。相手のことを考えているし、気を使ってくれるいい人だ。

「うん、ごめん。…あ、廊下のペンキ…あと、プリントも…」

「プリントは職員室に出してきたし、廊下のペンキは片しておいた。」

「えっ…千秋が…?ご、ごめんね、迷惑かけて。」

「ばーか、こういうときはありがとうって言っとけ。」

…ほらね、優しい。こういう事されると、私は千秋の事好きなのかもって、思っちゃうんだよ。

「……ありがとう。」

「…早く歩けよ。送ってってやる。…明日、楽しみだな。」

「うん…!」
< 23 / 30 >

この作品をシェア

pagetop