ずっと、君との約束を。

「はじめまして、比嘉さん。僕、佐々木 尚哉っていいます。よろしくね。」

「うん、よろしく。」

「早速なんだけど、今日の放課後に学校案内してもいいかな?」

「本当…?ありがとう。」


案の定、その後クラスの皆から質問攻めにあって、てんやわんやした。
でも佐々木くんが助け舟を出してくれたりして、初日にしてはよく馴染めたんじゃないかと思う。
少し恥ずかしいけど私のことを「王子」って呼んでくれる子(もちろん女の子だけど…)もでてきた。

正直、顔を褒めてもらえるのは素直に嬉しい。女優としての武器の一つでもあるし、何より両親が私に残してくれてものでもあるから。
本当は私は女の子っぽいものが好きだけど、こんな身長と顔じゃ可愛いものは似合わないと諦めている。

これから、本格的に学校生活が始まる。
まずは、この学校のことをちゃんと知らないと。


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