ずっと、君との約束を。

あなたの事を知りたい


「桐生くん、おはよう。」

「なんなんだよ、あんた…。」

「いやぁ…桐生くんとお話、してみたいなって。」

どう見ても彼は不機嫌そうだ。
でも、わたしは約束のことを知りたい。
あの優しい男の子は桐生くんなのか。
…ちょっと信じたくないけれど。

「あの…私のことを知ってる?」

「はぁ?」

あからさまに怪訝そうな顔をされる。
私も不可解な事を聞いている自覚はあるので、仕方がないが。
桐生くんが睨まれるだけでとても話しかけづらい。

「あっ、えっと…小さい頃に私にあった記憶とかない?」

「……はぁ?ねぇよ。つか、俺に話しかけんな。」

「ほんとに覚えてない?」

「しつけーな!!覚えてねぇっつってんだよ!いいから近寄んな。」


怒らせちゃったかな。
昨日、初めて声を聞いたときは似てると思ったんだけど…。
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