ずっと、君との約束を。
クラスの皆は私が桐生くんに遠ざけられたのを見て、『あんなやつほかっとけ』って励ましてくれた。
きっと、あんな態度だしクラスにもなかなか馴染めないだろうな…。
転校してきた私が心配するようなことじゃ無いんだろうけど。でも、心配にはなる。
また今日も、クラスに彼はいない。
先生たちも、もう教室に連れ戻したりはしていないようだ。
…諦めているのかな。
「比嘉さん…?大丈夫?ボーッとしてるみたいだけど。どうしたの?」
「あ…佐々木くん。ちょっと桐生くんが心配で。これからクラスに馴染めるのかなって。もうすぐに文化祭もあるのに…。」
「…文化祭か…僕にいい考えがあるよ。上手く行くかはわからないけど、やってみる価値はあると思うんだ。」
「ホントに?それって、どんな…?」
「うーん、もう少し、秘密ね。」
その作戦が上手く行くと良いんだけど…。
私は私で、もう少し粘って話しかけてみようかな。