【短編】人はこれをや恋といふらむ

私は、彼と話すことはやめなかったけど、その状況を咎めることも、先生に伝えることもできなかった。

ハブられるような友達も最初からいなかったし、何に怯えてたのか自分でもよくわからないけど、とても臆病だった。


もうその頃くらいになると、イチャイチャしてるとか囃したてられるのが気まずくて、だんだん話さなくなってた。

だけど帰り道で二人になってから話すのは楽しかった。


そうだ。漢字のしりとりとか、詩の暗唱、元素記号とか歴史の年号クイズ、そんなこともしてた。

やっぱり彼、頭良かったんだと思う。
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