【短編】人はこれをや恋といふらむ

でも夏休みが明けてから、なぜか向こうからやたらと話しかけてくるようになって、クラスの女子たちからの視線が痛い。


会話の内容は勉強のことばっかりだから、何も特別なことはないし、そもそも私って存在は容姿も並以下、地味で目立たない。

つまり彼女たちの心配には遠く及ばないものなのに。

私が彼を好きということを除けば。


もっとも単なる片思いだから、気にするのもおかしな話だけど。
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