白雪姫

2人の愛の物語


~結姫side ~

今日もみんなが会いにきてくれる。

でも柊馬は部活が忙しく、なかなか来れないようだった。

それはすごく寂しい。

けれどみんなに会える、それだけで嬉しかった。

そろそろかな ~

「あ、そうだ!明日はどの絵本にしよう?」

そう言って私が絵本に手を伸ばした時だった。

うっ.......

激しい頭痛に襲われた。

痛い......

なんだか呼吸が苦しくなってくる。

「だ...れ...か......」

ふと柊馬の顔がうかんだ。

柊馬......

「白雪ちゃん!?今、お医者さん呼ぶからね!.......」

あれ?

明子さんの声が聞こえる。

でもその声がどんどん遠くなっていく。

もう私、死んじゃうのかな......

『結姫』

柊馬......?

そうだ、まだ私は死んじゃいけない。

神様お願いです。

もう一度でいいから柊馬に会わせて......
< 107 / 123 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop