白雪姫
~結姫side ~
目がさめるとお父さんとお母さんがいた。
「お父さ...ん......?お母...さん......?」
私は手を伸ばした。
「結姫!」
「結姫!」
2人は私の手を強く握った。
「ごめん...な...さい......」
「大丈夫だから」
「謝らなくていい」
と2人は優しく笑った。
私はゆっくりとうなずいた。
周りにはたくさんの機械があった。
うまく話すこともできないし体も動かない。
呼吸するのだって苦しい。
だけどまだ伝えたいことがあるんだ。
だから
「わ...たし...お父さん...と...お母さん...の子どもに...生まれ...て...よかっ...た......」
「うん......」
2人の目から涙がこぼれる。
「わたし...を...お父...さんと...お母さ...んの...娘にして...くれて...ありが...とう......」
「いいのよ.......」
「こちらこそ、俺たちの娘に生まれてくれてありがとう......」
「うん...大好...き......」
「結姫」
「結姫ちゃん」
見るとそこにはみんなが立っていた。
みんなは今にも泣きそうな顔をしている。
でもその中に柊馬の姿はなかった。