大切なキミの一番になりたかった。

美野里は三人からのプレゼントの他に、自分で一馬へプレゼントを用意するって言っていたけれど、それがなにかは、私にも教えてくれない。でも――。


「一馬……喜ぶだろうな」

感情を表に出すのが苦手な一馬だけど、美野里と付き合い始めてから、少しずつ顔に出るようになったと思う。

うれしいんだな、楽しいんだなっていうのが私でも見て感じ取れるようになったから。

「明日、私も頑張って料理作らないと」

一馬の喜ぶ顔が見たい。……それに私が作った料理をユウくんにも「美味しい」って言って食べてもらいたいから。

明日のことを想像しながら、この日は早めに就寝した。



「……よし、だいたいで来た！」

ほとんどの料理が出来上がり、スポンジも焼き上がった。

時計を見ると十五時半を差している。作るのに夢中でだいぶ時間が経ってしまっていたようだ。

「あ、洗濯物！」

ハッとし、エプロンをつけたまま二階のベランダへと急ぐ。