大切なキミの一番になりたかった。
美野里と一馬は半年前から付き合っている。でも私から言わせてもらえば、やっと付き合い始めたと言いたい。
ふたりとも幼い頃からお互いのことが好きだったくせに、なかなか気持ちを打ち明けず、見ているこっちがヤキモキしていたほどだ。
いまだにじゃれ合うふたりを眺めつつ、受け取った紙袋の中を見ると、お弁当箱が三つと、小さなタッパがひとつ。
小さなタッパはきっとお父さんに作ってきてくれたんだよね。
ふたりの気遣いがうれしくて口もとが緩む。時計を見ると十一時半を差していた。
「ふたりとも、そろそろお昼にしようか」
提案し、紙袋の中からお弁当箱を取り出し、テーブルに並べていく。
「さんせーい! じゃあ私、飲み物の準備するね。ほら、一馬も」
「わかったから引っ張るなよ」
一馬はすっかり私の家のことを把握している美野里に腕を引かれ、キッチンへと入っていく。
そんなふたりの後ろ姿を見送りつつ、タッパを手に向かう先は仏壇の前。
ふたりとも幼い頃からお互いのことが好きだったくせに、なかなか気持ちを打ち明けず、見ているこっちがヤキモキしていたほどだ。
いまだにじゃれ合うふたりを眺めつつ、受け取った紙袋の中を見ると、お弁当箱が三つと、小さなタッパがひとつ。
小さなタッパはきっとお父さんに作ってきてくれたんだよね。
ふたりの気遣いがうれしくて口もとが緩む。時計を見ると十一時半を差していた。
「ふたりとも、そろそろお昼にしようか」
提案し、紙袋の中からお弁当箱を取り出し、テーブルに並べていく。
「さんせーい! じゃあ私、飲み物の準備するね。ほら、一馬も」
「わかったから引っ張るなよ」
一馬はすっかり私の家のことを把握している美野里に腕を引かれ、キッチンへと入っていく。
そんなふたりの後ろ姿を見送りつつ、タッパを手に向かう先は仏壇の前。