レンアイ経験値〜余裕なキミとドキドキなアタシ〜
「満留(ミチル)、諦めな。接する機会が増えれば、慣れて、男性恐怖症だって治るかもよ?」
駅から学校に向かって歩く道の途中で、私の親友――秋生沙央里(アキオサオリ)――が励ますように声を掛けた。
そう、私は男の人が苦手。
男の子が怖くて女子校に進学したのに、まさかこんな風にして男の子と触れ合う(?)ことになるなんて……
全然思ってもみなかったよ…
「そうかなぁ…?」
私は浮かない声で返事をした。
「まぁ満留の場合、そんな簡単にはいかないか……」
沙央里はうーんと唸った。
「そうなんだよねぇ」
「せめてその体質さえなかったら良かったんだけど」