極上求愛~過保護な社長の新妻に指名されました~
「茜ちゃんもシャワー浴びる?服はそこに…」

言葉と一緒にベッドサイドに向けられた目線をたどるように顔を動かすと、昨日のドレスとクリーニング済みであろう透明のカバーに覆われた自分のワンピースが、綺麗にハンガーに掛けられていた。

「えーっと…では少し、その…向こうの方を向いていて頂くことは可能でしょうか」

言葉の最後の方にチラッと戻した視線の先で、ほんの一瞬、相沢さんの瞳が丸くなる。

ああもう、なにが正解かわかんない…!

けれどすぐに「ああ、俺もシャツを着てくるよ」と言って、笑顔を浮かべてから彼は私に背を向けた。

察しの良い大人の男の人でよかった…

ドアの向こうに彼の背中が見えなくなったのを確認してからそろりとベッドから起き上がり、急いで手に取ったワンピースを頭からすとんとかぶる。

そして後ろのホックを止めようとしたところで…ソファに無造作に掛けられた自分のものではないシャツとジャケットが目に入った。
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