極上求愛~過保護な社長の新妻に指名されました~
出来上がったおじやと切り分けたフルーツを乗せたお盆を持って、コンコンとドアをノックする。
「開けるよ?」
少し待ったけれど返事がなかったのでゆっくりとドアを開けると、私の声に気が付いたらしい槙くんがもそもそと寝返りを打ってこちらを向いた。
「なんですか…それ」
「あ、ごはんだよ」
「わざわざ作ってくれたんですか?」
「少しでも早く治して、また出勤して欲しいから」
のろのろと身体を起こした槙くんが私の手からお盆を受け取って無言で食べ始める。
「これ…茜先輩が作ったんですよね?」
「あ…うん、どう?」
「…美味しいです、ありがとうございます」
やっぱり流石にばれたかな?里香さんに味付けを教えてもらったこと…
そう。偶然会った里香さんにここまで送ってもらったあと、学習しなかった私が再びエントランスの前で頭を悩ませることになるところだったのを助けてくれたのが…里香さんだった。
「昂太には言うなって釘差されてるから、秘密にしていてほしいんだけど…」
なぜかスペアキーを持っていた里香さんはそう前置きをしたあと…自分と槙くんが兄弟であることを教えてくれた。
聞いた時はさすがに驚いたけれど…それで解消された槙くんの謎な部分もあったから、思っていたよりすぐに私は納得していたのだった。
「開けるよ?」
少し待ったけれど返事がなかったのでゆっくりとドアを開けると、私の声に気が付いたらしい槙くんがもそもそと寝返りを打ってこちらを向いた。
「なんですか…それ」
「あ、ごはんだよ」
「わざわざ作ってくれたんですか?」
「少しでも早く治して、また出勤して欲しいから」
のろのろと身体を起こした槙くんが私の手からお盆を受け取って無言で食べ始める。
「これ…茜先輩が作ったんですよね?」
「あ…うん、どう?」
「…美味しいです、ありがとうございます」
やっぱり流石にばれたかな?里香さんに味付けを教えてもらったこと…
そう。偶然会った里香さんにここまで送ってもらったあと、学習しなかった私が再びエントランスの前で頭を悩ませることになるところだったのを助けてくれたのが…里香さんだった。
「昂太には言うなって釘差されてるから、秘密にしていてほしいんだけど…」
なぜかスペアキーを持っていた里香さんはそう前置きをしたあと…自分と槙くんが兄弟であることを教えてくれた。
聞いた時はさすがに驚いたけれど…それで解消された槙くんの謎な部分もあったから、思っていたよりすぐに私は納得していたのだった。