極上求愛~過保護な社長の新妻に指名されました~
エンジン音が響く車内で、ハンドルを握る横顔をちらっと横目で見つめた。
運転に集中しているのか、雪さんは真っすぐに前を見据えている。
その静寂が決して心地の悪いものだというわけではではなかったけれど、その時間が続けば続くほど私の思考はいろんな情報に手を出そうとするのだった。
槙くんとの間に昔何があったのか。それに…里香さんとの関係も。
あぁ、考えだしたら急にものすごい気になってきた…
さっきは雪さんが話してくれるのを待つみたいなこと偉そうに言ったくせに…矛盾しすぎでしょ、私…
とりあえず、こうしてわざわざ迎えに来てくれたんだし心配かけたことだけは謝ろう。うん、そうしよう。
「あの、ゆきさ…っ!?」
赤信号でゆっくりと車が止まったところで口を開く。
けれど続くはずだった「心配かけてごめんなさい」の言葉は、声になることなく遮られた。
「っ…はぁ」
静かな車内に響いた水音が消えるのと同時に、そっと唇が離れていく。
「ごめんなさいはもう言わなくていいよ」
「…っ」
唇は離れたはずなのに、間近で絡む視線がその温かい気持ちと体温を伝えてくれるようだった。
「ちゃんと話そうとしたんでしょ、彼と」
「はい…」
「それに俺も話したいこと…っていうか、聞いてほしいことがあるんだ。聞いてくれる?」
「はい、もちろんです」
信号が青になり、再び車が動きだす。
「ありがとう」そう呟いた雪さんの視線が一瞬私を捉えて、微笑んだ。
運転に集中しているのか、雪さんは真っすぐに前を見据えている。
その静寂が決して心地の悪いものだというわけではではなかったけれど、その時間が続けば続くほど私の思考はいろんな情報に手を出そうとするのだった。
槙くんとの間に昔何があったのか。それに…里香さんとの関係も。
あぁ、考えだしたら急にものすごい気になってきた…
さっきは雪さんが話してくれるのを待つみたいなこと偉そうに言ったくせに…矛盾しすぎでしょ、私…
とりあえず、こうしてわざわざ迎えに来てくれたんだし心配かけたことだけは謝ろう。うん、そうしよう。
「あの、ゆきさ…っ!?」
赤信号でゆっくりと車が止まったところで口を開く。
けれど続くはずだった「心配かけてごめんなさい」の言葉は、声になることなく遮られた。
「っ…はぁ」
静かな車内に響いた水音が消えるのと同時に、そっと唇が離れていく。
「ごめんなさいはもう言わなくていいよ」
「…っ」
唇は離れたはずなのに、間近で絡む視線がその温かい気持ちと体温を伝えてくれるようだった。
「ちゃんと話そうとしたんでしょ、彼と」
「はい…」
「それに俺も話したいこと…っていうか、聞いてほしいことがあるんだ。聞いてくれる?」
「はい、もちろんです」
信号が青になり、再び車が動きだす。
「ありがとう」そう呟いた雪さんの視線が一瞬私を捉えて、微笑んだ。