極上求愛～過保護な社長の新妻に指名されました～
「うわぁ、おいしい…！」

待ち合わせが昼前だったこともあり、ランチをすることになった私たちは相沢さんの知り合いが経営するフレンチレストランに足を運んでいた。

「ご飯を食べる茜ちゃん、可愛すぎて何分でも見ていられそう」
「はっすみませんつい…」
「なんで謝るの。いつもの茜ちゃんになって、よかった」
「っ…」

そう言われて、さっきまでの緊張がいつの間にかどこかへ行ってしまっていたことに気が付く。

私が朝から緊張してたの気付いてたんだ…

「お食事はいかがですか？」
そんな相沢さんの気遣いを感じていると、先ほど一瞬だけ挨拶を交わしたオーナーさんが私たちの席までやってきた。

「相変わらず最高だよ、お前の料理」
「それはよかった、サンキュ」
古い友人であるオーナーさんと話す彼の笑顔はいつもよりも少しあどけなくて、不意に胸をきゅんとさせられる。

「お嬢さんのお口にも合いました？」
「はっはい！どのお料理もとっても美味しいです。今頂いているこのお肉もとっても柔らかくて口の中でとろけるし…」
「はは、喜んでもらえて嬉しい限りです。ごゆっくりどうぞ」
「ありがとうございます」

私のつたない感想にも嬉しそうに返してくれる笑顔からは、彼の人柄の良さが滲み出ているようで。
温かな気持ちのまま、美味しい食事とお酒はどんどん進んでいった。
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