極上求愛~過保護な社長の新妻に指名されました~
「ふぅ…」
部屋に戻って携帯を取り出そうと開いた鞄の中にあるポーチが目に入り、そっと中身を手のひらに取り出す。大切にしまっていたそれは、雪さんからもらった合鍵だ。
声、聞きたいな…
携帯の画面は開いたものの、目を向けた時計の針はすでに夜中の12時を指している。
やっぱりやめようと、通話ボタンに添えていた指を離そうとした…まさにそのときだった。
「うわぁっ!」
突然震えた携帯電話に驚いて、そのまま指が通話ボタンを押したらしい。
『もしもし?』
「もっもしもし!」
通話中に画面が切り替わった携帯の電話口から聞こえたその声に、慌てて返事をする。
『ふふ、どうしたのそんなに早口で』
「実は今ちょうど雪さんに電話をかけようか迷っていたところで…そしたら電話が鳴って、びっくりしちゃって」
『そうだったの?声が聞きたいと思ってたの俺だけじゃなかったってことかな?』
「…っ、はい」
電話越しだとなんだかいつもより素直になれてそう返事をすると、嬉しそうな雪さんの声が返ってきて。それだけでふわっと幸せな気持ちになった。
『今何してた?』
「あ、今日は飲みに行ってたので実はさっき帰ってきたところで…いつもはこんなに遅くないんですけど」
『そうだったんだ。…でも、飲みすぎて寝ちゃうのは俺の前だけにしてね?』
「っ、はい…承知してます」
『ん、いいお返事です』
赤くなった顔を見られなくてよかった…そう思ったけれど、電話口で笑う雪さんには全てバレているような気もして、なんだか余計に恥ずかしくなった。
部屋に戻って携帯を取り出そうと開いた鞄の中にあるポーチが目に入り、そっと中身を手のひらに取り出す。大切にしまっていたそれは、雪さんからもらった合鍵だ。
声、聞きたいな…
携帯の画面は開いたものの、目を向けた時計の針はすでに夜中の12時を指している。
やっぱりやめようと、通話ボタンに添えていた指を離そうとした…まさにそのときだった。
「うわぁっ!」
突然震えた携帯電話に驚いて、そのまま指が通話ボタンを押したらしい。
『もしもし?』
「もっもしもし!」
通話中に画面が切り替わった携帯の電話口から聞こえたその声に、慌てて返事をする。
『ふふ、どうしたのそんなに早口で』
「実は今ちょうど雪さんに電話をかけようか迷っていたところで…そしたら電話が鳴って、びっくりしちゃって」
『そうだったの?声が聞きたいと思ってたの俺だけじゃなかったってことかな?』
「…っ、はい」
電話越しだとなんだかいつもより素直になれてそう返事をすると、嬉しそうな雪さんの声が返ってきて。それだけでふわっと幸せな気持ちになった。
『今何してた?』
「あ、今日は飲みに行ってたので実はさっき帰ってきたところで…いつもはこんなに遅くないんですけど」
『そうだったんだ。…でも、飲みすぎて寝ちゃうのは俺の前だけにしてね?』
「っ、はい…承知してます」
『ん、いいお返事です』
赤くなった顔を見られなくてよかった…そう思ったけれど、電話口で笑う雪さんには全てバレているような気もして、なんだか余計に恥ずかしくなった。