サワーチェリーパイ 6ピース
俺の体は公園のベンチめがけて飛ばされ、頭を強く打った。


しかし、ここで倒れるほどヤワじゃない。


立ち上がって、大関に向かいとび蹴りを食らわせる。


「ウリャァァァーッ! 」


デカいだけで、瞬発力が無い大関のお腹にヒット。


倒れ込んだところを馬乗りになり、何度も何度も顔面パンチをしてやった。


「ウガガガ……」


白目をむいて泡を吹いた瞬間、審判役から声が上がる。


「そこまで! 勝者 大城! 」


ワーッと歓声がわき、拍手の音に包まれた。


俺はやったんだ、入学早々西工業のボスになれたんだ……。


手荒い先輩達の祝福を受け、番長の証である古びたバッジを与えられる。


だが、その帰り道、異変が起きた。

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