サワーチェリーパイ 6ピース
「アリガトー、ダイスキネーレイコ」
「もうっ! 」


僕が抱きついてもプンっとふくれた顔が可愛い、昨日の夜も楽しかったな。


ユカタ着たレイコちゃん、ああ……。


いけないいけない。


「いらっしゃいませー」


店の方から声が聞こえる、まだ開店していないんだけど。


早く到着したのかな、ゲストが。


「あのー、アーリオ居ます? 」
「シェフですか、今、キッチンで」


カウンターの中からお客さんの顔を見て、僕は思いっきり熱いエスプレッソを口から吐き出した。

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