サワーチェリーパイ 6ピース
親戚の家へのアイサツが済む頃には、お腹は桃で一杯になっていた。


「モモ、ミタクナイヨー」


1人リビングのソファへ横になり、呟いていたら桃ちゃんが顔を出す。


「お呼び? アーリオ」
「ヨンデナイヨー」
「ね、ヒマならちょっと付き合ってよ」
「ドコ? 」


強引に連れて行かれたのは、彼女の友人の家。


山奥だから、ハーフが珍しいので見たいと言うから。


「あーっ来た来た! 」
「お待たせー、これがアーリオ」
「うわー、テレビで見るタレントさんみたい」


頼むからそんなにジロジロ見ないでよ、僕はもう桃でお腹が一杯で、限界なんだから。


女の子にはいい顔を見せたいからね、イタリア男としてはさ。


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