サワーチェリーパイ 6ピース
髪も服も濡れて張り付いている、桃ちゃんの白いシャツからピンク色の何かが……。


「見ないでよっ! 」


これじゃ歩いて帰る間、かわいそうだ。


僕はビショ濡れのシャツを脱ぎ、よく絞ってから桃ちゃんに差し出した。


「コレ、キテ」
「もー」


やっとの思いで家に帰ると、庭先で洗濯物を干していたマンマと叔母さんが声を上げる。


「どうしたのっ! それは」
「ごめんなさい、川に落ちて」
「もーっ! 2人共早く着替えなさいっ! 」


散々怒られて、それぞれの家のお風呂に入ってから着替えた。


でも僕はお風呂から、なかなか出られない。


ずぶ濡れの桃ちゃんが、あんまりにもセクシーだったのを思い出したから。
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