サワーチェリーパイ 6ピース
月 - 駿府 ー
白い指がカタカタとキーを叩く、その度に僕の冷静沈着な頭脳は乱されそう。
「そちらにお貸ししていた教材の件ですが、返却時に破損がありましたので請求書をお渡ししますね」
「はい……」
いつデートに誘おうか、でも、きっと君は僕だって気付いてないよね。
昔、僕らは出会ってたのに。
そして、僕は生まれて初めての恋をしていたのに。
今、成長してここで出会って、また君にアプローチしたいなんて思いを無視するかのように書類だけ渡して、PCに視線を戻しているから。
「駿府助教授、何か? 」
「いえ、別に……」
請求書を受け取り、そのまま研究室に戻っても僕のモンモンとした気持ちは晴れない。
あの時、食事にでも誘えば良かったな。
そうしたら、叶わなかった初恋を実らせる事が出来たかも知れない。
「そちらにお貸ししていた教材の件ですが、返却時に破損がありましたので請求書をお渡ししますね」
「はい……」
いつデートに誘おうか、でも、きっと君は僕だって気付いてないよね。
昔、僕らは出会ってたのに。
そして、僕は生まれて初めての恋をしていたのに。
今、成長してここで出会って、また君にアプローチしたいなんて思いを無視するかのように書類だけ渡して、PCに視線を戻しているから。
「駿府助教授、何か? 」
「いえ、別に……」
請求書を受け取り、そのまま研究室に戻っても僕のモンモンとした気持ちは晴れない。
あの時、食事にでも誘えば良かったな。
そうしたら、叶わなかった初恋を実らせる事が出来たかも知れない。