「また、会いに来るからね」
瑠奈がいるのは、こっちだ。


病院から近い公園の、ブランコに君は居たーー




なんでだか、瑠奈がいる場所が分かるんだ。



「瑠奈ッッ、待った?」

長いサラサラの黒い髪が揺れた。



「ううん、会いたかった」



あの日から全く変わらない瑠奈を見てると、心が解れる。



そして、話をして帰る。



それが日常ーー


「桜、咲いたね。来年も見たかったな。


これからも、ずっと見たかったな」



なんでそんな、別れみたいな言葉ーー


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