彼は高嶺のヤンキー様(番外編)



れーちゃんがあたしの前に料理を置く。



「あ♪このプチケーキ、凛ちゃんの好きなお店のじゃない!?」

(と、ゆ−ことは〜)

「みーちゃん!今日のシフトを変わったわね!?」

「オメーまで言うなよ〜!」



あきれ顔で、トーストをかじりながら言うみーちゃん。



「急な電気工事で休みになったんだよ。」

「やったぁー!ビンゴだわ♪」



みーちゃんの返事に、テンションが上がるぅ〜!!



「あん♪今日は凛ちゃんと、午前から会えちゃうわけ!?」

「会えねぇ−よ!いつも通りの夕方からだ!」

「え−!?なんで〜!?」



いきなりのダメ出しに、あたし反論!!



「みーちゃんお休みなんだから、凛ちゃんに知らせて呼び出し入れなさいよ!」

「ダメだ!」

「なんで!?」

「学校をサボらせたくないそうだ。」

「イオリン!?」



教えてくれたのはメガネの美男子。



「瑞希が呼べば、しっぽをふって来るというのに『真面目に授業を受けさせる』と、おかしな供述をしおってな。」

「なにそれ!?変!」

「オメーらが変なんだよ!学生の本業は勉強だろう?」



〔★瑞希が正論だ★〕



「そうだけど、みーちゃん本気なの〜!?」

「当たり前だ!」

「うっそ〜!?変態じゃない!?」

「なんでだよ!?凛に、真面目に学生させる俺のどこが変態なんだよ!?」

「変態よ、変態!凛ちゃんをヤンキーにしておいて、やってることが矛盾してるじゃない!?」

「モニカ、それはもう俺が言った。」

「もっと言ってよ、イオリン!」

「つーか、凛たんがからむと、瑞希にキツいぞ〜お前ら?」

「キツくないわよ!れーちゃんはみーちゃんに甘過ぎ!」

「同感だ。凛道のことになると、1番人が変わるからな。」

「うるせぇ!とにかくダメだ!ダメなものはダメ!」



トーストを口に押し込み、両手でバツを作りながら言うみーちゃん。

ほっぺをふくらませて、モグモグさせる姿がハムスターみたいで可愛い♪けど、それどころじゃない。
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