彼は高嶺のヤンキー様(番外編)
(可愛さ余って、憎さ100倍・・・いや、1000倍だが−−−!!)
「ほら〜これ良くなーい!?」
「・・・良いっすね。」
「ホント!?高千穂ちゃんが言うなら、合格ね♪」
シャラン♪
「へ?」
適当に返事を返したら、左手に違和感。
「ほら、可愛い♪」
「あ・・・!?」
そう言って、あたしの手首にウサギの腕輪をつけてくれた。
「モニカ先輩、これ・・・?」
「ウフフ!高千穂ちゃんは特別よ!立場上、あたしは一之瀬ちゃんの相談相手はしてるけど、高千穂ちゃんには頑張ってもらわないとねー?」
「モニカ先輩!それは−−−・・・!?」
「凛ちゃんが誰を選んでも、あたしは文句を言う。だけど、祝福はするつもり。それはわかってね?」
少し、影のある顔でモニカ先輩は笑う。
メンズモデルのような男性美を持つ人が、自分を『女』と言うのは、まだ慣れない。
だけど−−−
「あたしも理解してます。」
「え?」
「モニカ先輩が『女』で『乙女』であることをわかってるのは、凛道蓮だけじゃない。」
そんなこと、リスペクトした時からわかってる。
「あたし、高千穂カンナも『朝霧モニカが女性』だって理解してるんですからね!?」
「高千穂ちゃん・・・」
「初代『龍星軍』のメンバーだからじゃなくて、『龍星軍』に『朝霧モニカ』がいたから、イカす!と思ったんすよ?だから、初代の先輩の中じゃ、1番尊敬してんす!」
どこの世界でも、同性愛差別はある。
(特にヤンキー社会じゃ・・・みじめだろう。)
それでも、女として楽しむモニカ先輩は、あたしの中の女に共鳴した。
だから伝えた。