彼は高嶺のヤンキー様(番外編)
「凛だけじゃない。あたしはあたしの意思で、ありのままの朝霧モニカが好きなんすからね!?」
かなり恥ずかったけど言った。
これにモニカ先輩は目を丸くした後で笑った。
「ありがと♪でも、先輩を呼び捨てにするのはどーよ?」
「あ!?す、すんません!つい・・・!」
「その気が短いところ、治しなさいよ?」
ムニッとあたしの頬をつまんで笑う。
(やっと、笑った・・・)
モニカ先輩は、辛気くせぇツラより、ニコニコしてる方がお似合いだぜ。
「もう〜だから凛ちゃんが、惚れるんじゃなーい?あたしも惚れてるけどさ〜?好きよ〜高千穂ちゃん♪T.M.Revolutionの次に♪」
「T.M.Revolution、順位が高いっすね!?」
「オホホホ!ウソウソ!優しい高千穂ちゃんの方が好きよ?」
あたしの『誠』が、慰めになったかわからねぇ。
立場上、モニカ先輩が凛と色恋になることは難しい。
あたしが言える立場じゃねぇが、傷ついてほしくねぇからな。
(凛に好きな奴が、いることもあるし・・・)
あたしは『凛の恋する相手』を知らない。
モニカ先輩も、どこまで凛を把握してるか知らねぇが・・・・この人は割りきってる。
(言っちゃ悪いが、かなわない恋って、理解してる・・・)
モニカ先輩の切ない恋心・・・その気持ちは、痛いほどわかる。
(だって、あたしだって−−−・・・!!)
「可愛い後輩の高千穂ちゃんへ、モニカお姉様のチューゥ♪」
ちゅ♪
「へ?」
不意打ちだった。