彼は高嶺のヤンキー様(番外編)



あたしを抱きしめると、頬っぺにキスしたモニカ先輩。

凛にするように、ちゅーされた。



「モ、モニカ先輩!?」

「ウフフ♪女の子同士なのに、照れちゃってカーワイイ♪」



このチューがなにを意味するか。

少なくとも、あたしの言った言葉で、モニカ先輩がキズつかなかったことは確かだと思う。

だってモニカ先輩は『同性相手』でも、気軽にチューはしない。

異性でしてるのは凛だけ。



(『凛道蓮』だけが『特別』・・・)



それをあたしにしたんだから、少しは慰めになったんだろう。

顔だって、いつもの表情に戻ってる。

一喜一憂で、憂鬱そうにしていた顔が嘘のようだ。



(よかった、もう大丈夫だな・・・!!)



そう思ったら、ムカついた。



(これというのも全部−−−凛のせいだ!!)



あたしとモニカ先輩の待ち人である小動物ヤンキー!

凛の到着が遅いから、こんなことになってんだぞ!?



(たくっ!さっさと来いよ、凛!どんだけ待−−−!?)



ガタン!



「「え?」」

「あ・・・」

「凛!?」

「凛ちゃーん♪」





(来た!!)





裏口から入ってきたらしい凛が、突っ立っていた。



〔★主役が現れた★〕



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