彼は高嶺のヤンキー様(番外編)
「えー!?誤解よ、凛ちゃん!!」
「あたし達はデキて−−−!」」
「失礼致しました−−−!!!」
あたしらに背を向けて、聞く耳持たずに行きやがった!!
〔★話を聞かずに逃走した★〕
裏口が閉まる音に合わせて、モニカ先輩が慌てて立ち上がる。
素早く追いかける。
「凛ちゃん!!高千穂ちゃんとはなんでもないわー!!モニカちゃんの本命は凛ちゃんだけよー!!」
そんな声と共に、2度目の扉の閉まる音。
〔★説明しながら追撃した★〕
凛とモニカ先輩がいなくなり、1人ぼっちになるあたし。
残されたあたしの顔は、限りなく熱い。
「り〜ん〜・・・!!あの野郎−−−−!!!」
アドレナリンのおかげで血が上る。
凛の奴!!
(誰のせいで、のろけ話とドライアイになるまで、凛の画像を見せられたと思ってんだ!!?)
気づけば、出入り禁止の表−−−客が出入りするドアを開け、モニカ先輩と2人で凛を取り押さえていた。
「凛テメー!ふざけんなこの野郎−!!」
パーン!
「あう!?ご、ごめんなさ〜い!カンナさ−ん!」
「テメー、どういう意味の『ごめんなさい』だぁ−!?あたしとモニカ先輩はデキてねぇーよ!!」
「やめて!高千穂ちゃん!!凛ちゃんをぶたないでぇ−!!」
か弱い小動物っぽい凛を、モニカ先輩がかばって抱きしめる。
(これじゃあ完璧に、あたしが悪者じゃありませんかぁ〜・・・!?)
そう思えて、ますますムカつく。
神経を逆撫でされた。
「こんのぉ〜ばかりーんっ!!」
「カンナさ−ん!?」
「高千穂ちゃん!暴力はダメよ〜!」
「元ヤンのセリフと思えないっすよ!?」
「凛ちゃんは『特別』!!」
その後、誤解がとけたので、凛を許してやった。