彼は高嶺のヤンキー様(番外編)



「すねんなよ〜モニカちゃん?なぁ、瑞希まだキッチンか?」

「多分ね。あたしに長湯していいって言ったし、イオリンはあたしの前にお風呂が終わったし、皇助は知らない。」

「フーン、ありがとー♪」

「どういたしまして〜おやすみ、れーちゃん。」



すれ違いざまに、れーちゃんの頬っぺにキスした。



「ハイハイ、おやすみ〜♪」



これにれーちゃんは、あたしの頭を軽く撫でて離す。

何事もなかったかのように、みーちゃんのいるキッチンへと行ってしまった。

他の2人みたいに、普通にしてくれるれーちゃんが大スキ。



「あ−あ、良い男ばっかり。」



ここに住んでるのは、あたしとみーちゃんとれーちゃんとイオリンと皇助の5人。

最近は、時々、凛ちゃんもいる。

凛ちゃん専用の1人部屋を作ったから。



「・・・あとは、凛ちゃんも住んでくれれば、文句はないんだけどなぁ−−−・・・」



My・Roomの3面鏡の前で寝る前のスキンケアと、仕上げのパックをしながら考える。

真っ白な無地のパックに、ピンクのペンで文字を書く。



−凛ちゃん大スキ モニカは幸せ−



「ホント、幸せ。」



大体のヤンキーって、オネェを嫌うのよね−

でも、ここの元ヤン共は、そういうことに理解がある。

まったく気にしないから笑っちゃう。



(マジでこの部屋、買い取りたい。そうすれば、一生ここに住める。)



ここ、天国だもん。



いいえ、ダメよモニカ。



(それは、あたし以外のメンバーがここにいて、成立する天国なのよ。)



ずっと、今が続くわけがない。

だから、1日1日を大事に、幸せをかみしめて生きているの。



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