【短編】転校生
「どっか怪我してんの?」
俺は真希の肩をつかむ
「ちがうっ・・」
また泣きそうな真希。
あかんってその顔・・・・・
涙を我慢する顔。
可愛すぎやん・・・やばい。キスしたい。
って、あかんあかん!
その気持ちをぐっと抑える。
だって俺が好きなん迷惑って言われたばっかりやん。
落ち着け、俺。
俺を見つめたまま泣き出す真希。
あ~~っ。どうしていいかわからんって!
なんで泣くん?なにがあったん?!
「真希?泣かんとって?」
どうしていいかわからん俺はとりあえず、真希の頭を撫でてみた。
子供をあやすように、ひざを屈めて真希の顔を覗く。
「私だって・・・・」
真希が小さな声でしゃべりだした。
「ん?」
聞き取りにくいぐらい小さい声。
「学のばかぁ!」
かと思ったらデカイ声で・・・・
俺今日バカって言われすぎ・・・・
「はいはい。どーせ俺はバカですよ。」
ため息も出るわ。
親友になったばっかのヤツに馬鹿馬鹿言われ。
可愛い好きな子にも馬鹿って・・・
なんか俺ってかわいそう・・・