【短編】転校生
「もう!ほんっとに馬鹿!もう学なんて嫌い!!」
でかい声でそんな傷つくこと言うなよ・・・
本気で凹むやん、俺かって・・
「私だって学のこと好きなのに!!」
はいはい。そうね。俺馬鹿だし、嫌われてるし・・・・
って!!はい?!
真希今なんて?!!
「軽く付き合ってなんて言っちゃうし!クラス中に聞こえる声で好きって言っちゃうし!!学校中にウワサ広めちゃうし!!」
びっくりして言葉が出ない俺に真希は続ける
「なんでそんな軽いの?!そんなんじゃ気持ち全然伝わらない!本気かどうかもわかんない!!学のばかぁ!」
「へ?・・・・真希って俺のこと好きなん?」
今の俺はすっごいマヌケ面やと思う。
だって絶対嫌われてるって思ってたのに・・・
真希は涙を流しながら
「私のは本気!学みたいに冗談じゃないもん!」
「あほ!俺かって冗談ちゃうわ!」
「冗談にしか聞こえないの!!」
あ~~っどないせーっちゅうねん!
あかん。俺にやけてる。
頬の筋肉が緩んでるのがわかる。
「冗談にしか聞こえないんだよ。私は本気で好きなのに・・・」
涙目で真っ赤な顔で真希に見つめられて。
あぁ、ダサくてもテレてんの誤魔化さんかったらよかったって本気で思った。
「本気。俺、真希のことめっちゃ好き。」
真剣な目でそう言うと、真っ赤になった真希が照れてはにかんだ笑顔が可愛すぎて。
キスをした。