【短編】転校生


その帰り道。



真希と手をつないで校門を出ると・・・




ニヤニヤ笑った慎吾と真里菜が待っていた。



てかちょっとは気ぃ使えよ・・・・



「わっ!真里菜!慎吾!」


慌てて真希は俺の手を離す。



え?なんで?



「おっせーよ。腹減った。熊五朗いくぞ!」



あやしく笑った慎吾が歩き出す。



「やるじゃん。色男!」



真里菜は俺の腕をバシバシ叩く。




「痛い・・・」



「あ、学!おごれよ!!」



先を歩いていた慎吾が振り返って言う。



「はあ?!なんでやねん!!」



「あ、私の分もよろしくー」


真里菜まで言う。



「あほ。俺金欠やっちゅうねん」



「せっかく二人っきりにしてあげたのに?」



俺の傍によって小さい声で言う真里菜。



真希には聞こえてないようで首を傾げてる。



こいつら、調子乗りやがって。




「あ!じゃ!私も。」


にっこり笑った真希が言うから・・・・




「しゃーないなー・・・」



って言葉がつい出た



アカン、俺甘すぎ・・・



真希はいいけどなんでアイツらにまで奢らなアカンねん・・






結局熊五朗4人分払わされた俺。




真希から嬉しい言葉は聞けたけど。




なんか今日の俺ってかわいそうじゃない??











ま。えっか。







暗くなって慎吾と真里菜が見てないことを確認して





真希の手を握ったった。






【END】
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