午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
「茜?あれ、1人でどうしたの…って、えちょっと何!?なんで泣いてるの!?先輩は!?」



ちょうど祭りにやってきたのか、私に気づいたメグが駆け寄ってきた。


その後ろには、陸も。



「め、ぐ…」

「おい!」



グイッと腕をひかれ、そのまま誰かにもたれる。


あぁ、追ってきてくれたんだ。

有馬先輩…



「茜?なんかあったの?」

「な、なんでもないよ。目にゴミが入っちゃっただけ!」


先輩には見られたくない。涙なんて。

だってきっと理由に気づいちゃうから。



「おい、あんたなら知ってんだろ?なんでこいつが…」

「陸!ほんと、なんでもないから…先輩、ごめんなさい。体調が悪いのでもう帰ります」

「…そう。送んなくていいのか?」

「…俺が送る。行くぞ茜、メグ」


先輩にもたれていた体は陸に腕をひかれたせいで離れていった。


あーあ、またメグと陸にも心配かけちゃったよ…



なんで私はこうも恋が下手くそなんだろう。

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