午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
【茜side】

お祭りの日から、3日。


「はぁ…」



またやってしまった。

先輩の前で泣くのはこれで何回目だろう。



せっかく土曜で学校が休みなのに、その事が頭を離れなくてどこにも出かける気にはなれなかった。



私が弱いせいで、先輩がメグや陸に責められる。


2人が私のために言ってくれてるのは分かってるんだけど…やっぱり複雑だ。



私が守られてばっかりの情けない高校生だから。



こんなんじゃやっぱり瑠衣さんになんて敵わないよ…



コンコン

「…茜、俺だけど」


ビクッ


ベットの上でミノムシのように毛布にくるまっていた私は、その声に思わず起き上がる。


この声…有馬先輩だ!!なんで私の家に…!?



…誘ったくせに突然逃げて、勝手に帰ってきたのは私だ。

それに、3日間避けてるわけじゃないけど1度も先輩には会わなかった。


なのにわざわざ来てくれたの?



「せん…ぱい…」


ガチャ



「勝手に来てごめん。舞香先輩に家聞いて、お前のお母さんに入れてもらった…話、しようと思って」

「え、えっと…どうぞ」



ボサボサの髪を手ぐしでささっと整え、私は有馬先輩を部屋に入れた。

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