午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
それからというものの、瑠衣は髪をのばし、どんどん女の子らしく、大人っぽくなっていった。



俺たちの変化に比例して、変わっていったことがもう1つ。

「有馬くんの前でだけぶりっ子して、小泉さん本当にうざい!」

「邪魔だよね!」

「中1まで男みたいだったくせに!!」


付き合ってることが広まると、女子の瑠衣への嫌がらせが増えて。

休み時間や放課後も俺といることが多いこともあって。

いつからか瑠衣には女友達がほとんどいなくなっていた。



「気にしてないから、放っておこう」



俺は全く弱音を吐かない瑠衣の言葉を一切疑わなかった。







その信用が、受験期に入ると “ 油断 ” に変わって。


名門高校からのスカウトを受けるための練習で、俺は頭がいっぱいだった。



____ そんなある日の夜、全てを狂わす事件がおこった。


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