午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
ブーッ、ブーッ、ブーッ…

「瑠衣…?」


高校のグラウンドに練習をしにこないか、と監督に誘われた日の夜だった。


練習返りの俺のスマホに、瑠衣からの着信。



「もしもし、瑠衣?」

『雄飛くん!?あたし、瑠衣のサッカー友達のミナ!』

「え?」


応答すると、流衣ではなく友人が出たことに俺は不思議に思った。

そして、次の言葉で絶望を感じた。



『瑠衣が____ 』



電話の存在を忘れ、無我夢中で来た道を自転車で爆走した。


ミナに言われた、ある場所に向かって。




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