午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
* * *

「…ごめんね、雄飛くん。やっぱり瑠衣は…あなたには会いたくないって」

「…分かりました。これだけ、渡しておいて貰えますか?」

「わかったわ、ありがとう」



瑠衣が入院して1ヶ月。

毎週日曜日、俺は練習の前に瑠衣の病院を訪れていた。



けど…1度も、瑠衣本人には会えなかった。



“ 会いたくない ” って、毎度断られる。


当然理由はわかっている。

瑠衣からサッカーを奪ったのは俺だから。


きっと、殺したいらい憎んでいるだろう。

それでも俺は、怒鳴られる覚悟で毎日瑠衣の病室を訪れていた。


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