午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
普段昼休みに曜日交代で委員の仕事があるけど、準備室には入ってはいけないというルールがあるから、入ったのは初めて。


図書委員の中でも、あの準備室は開かずの間、なんて言われるほど影が薄いこの部屋。


あの扉、いつもは鍵かかってるのに…




ガチャ

「あれ…早いじゃん」

「先輩!…あの、この部屋って?」

「よく分かんない。でも結構居心地良いよ」



なんていいながら、有馬先輩は窓のそばの棚の上に座った。


窓からさす日かりが先輩のかっこよさを引き立てて……って、違う違う。



「そうじゃなくて!この部屋、開かずの間じゃなかったんですか?」


「……去年の夏、裏庭で鍵拾った」

「は…?」



シャラっと音を立て、センパイが掲げたのは “ 図書準備室 ” とかかれた鍵。



「それって…パクったってことですか?」

「人聞き悪いな、拾ったんだって」



拾ったら届けないと!!

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