午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
「あのですねえ…拾ったものを持ち主に返さずに自分のものにすることを、パクったっていうんですよ!!」

「へえ。」

「へえって!!それじゃあ先生たちも図書委員の人たちも困っちゃいますよ!!」

「平気だろ、佐々木先生がマスターキーもってるし」

「そういう問題じゃ…っ」



だめだ、話が通じてない気がする。




「それにしても…何で準備室なんですか?別に図書室でよくないですか?」



なんとなくそんな質問をすると、先輩は少しにらむようにこっちを見た。

…え、なんでにらまれてる?



「…誰かに見つかって別れることになりたいの?」

「いやです!!絶対!!」



私が食い気味に言い返すと、先輩はふっと鼻で笑った。



「せっかく配慮してあげてるのに、そんなことにも気づかないんだ?」


「う…ごめんなさい」



先輩が私に気を使ってくれてるなんて…



「まあ、それだけが理由じゃないけどね」

「え?」

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