午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
「そういえば有馬先輩、き、昨日のこと…」



あぶないあぶない、猫達に気を取られてすっかり忘れてたよ。


“ いいよ、付き合う?…ただし、誰にも内緒って約束できるなら ”


先輩は昨日、確かにそう言った。



「…あぁ、君が俺の彼女になるって話?」


カノ…?


「わ、私彼女ですか?」

「違うの?」

「いや、違うっていうか…」

「いや?俺の彼女になるの」



嫌なんて、そんなはずないのは先輩も多分わかってるだろう。

だって、告白したの私だし。



「嫌じゃないんです。けど、昨日秘密がどうのこうのって…」

「あぁ、そうそう。彼女になる条件」



1.付き合ってることは2人だけの秘密
2.午後4時30分から午後6時30分まで図書準備室で会う。他では他人のフリ
3.バレたら即おしまい



「…厳しくないですか?」


先輩の話を聞いて、私は一瞬思考が停止した気がした。

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