午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
…そうだ、陸って友達多いから男女問わずそれはそれは幅広いネットワークを持っていらっしゃるんだ。


それこそ、あんなイケメンな先輩…一瞬だよ。

もし接触でもしちゃったら…


寒気がし、背筋が凍った。


だ、だめだ…隠し通せる気がしない…!



「わ、わかった!言います!名前だけ!そのかわり絶対に先輩に接触しないって約束して!私の片想いだから」



付き合ってるとはいえ、先輩は私のことを好きって訳ではない。


…あーあ、自分で言ってちょっと悲しくなったよ。


「…で?名前は?」

「有馬雄飛先輩、だよ!」

「クラス」

「…2年E組」


これでいいだろ、とでも言うように私は陸から目をそらして問題集と向き合った。


あぁ、陸に隠し事ができる能力が欲しい。

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