午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
「茜の言う通り」

「陸...」

「人の過去みんなにバラしておもしろおかしく噂して、何がしたいわけ?」



吐き捨てるように低い声で言った陸は自分の席にかかっていたバッグを持った。



「帰るぞ茜、メグ」

「うん、行こう茜」

「あ、うん...」



そして私達は空気が重くなってしまった教室をあとにした。



「まさか茜が口出しするとは思わなかったわ」

「だって...噂って一人歩きしちゃうこともあるでしょ?そんなの本人からしたら嫌に決まってるもん」



私だって本当は気になる。

けど...ほかの人から聞くなんて嫌だ。なんか違う気がする。



「噂なんて本当に正しいか分かるのは本人だけだし、そんなん信じて弱気になってたらダメだからね!」

「うん」



そうだよね、やっぱり。

好きな人のことを他の人から聞いて知るなんて嫌だもん。



「ほら、荷物もって!早く帰ろう」

「うん!」



私たち3人は荷物を持って教室を出た。

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