午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
“ 過去 ” の話って、言ってたけど…私は、どこの位置にいるんだろう。
“ 過去 ” か、“ 現在 ” か…それともただの身代わりか。
ハッキリしない自分が、自分で嫌になる。
でも、ハッキリさせてしまったら…
「茜ちゃん!」
校門を通る寸前で、門の外から誰かに呼び止められる。
まあ、その可愛い声の主は、当然あの人で…
「…瑠衣、さん…」
どうして今、私を呼んだの?
有馬先輩に会いたくて来たんじゃないの?
突然の事で、私の頭は正常に働かなかった。
「話があるの。その…予定とかなかったら、一緒に来て欲しい」
瑠衣さんはこの前よりも少し控えめにそう言い、照れ隠しのように前髪に触れた。
「…茜、俺ら先帰るな」
「今日の夜、茜の家行くから」
瑠衣さんに聞こえないボリュームでつぶやいた陸とメグは、少し心配そうな顔をしながらも先に帰った。
「…えっと、どこかお店に入ろうか」
「…はい」
「駅の方に行きつけのカフェがあるの。そこでいいかな?」
「私は、どこでも…」
“ 行きつけのカフェ ” なんてオシャレなもの、私にはない。
それに…瑠衣さんの話し方、仕草、動きすべてに可愛らしさや気品を感じ、思わず見とれてしまう。
先輩は、こういう人がタイプなの?
なんて、考えても無駄なことはわかってるはずなのに…
“ 過去 ” か、“ 現在 ” か…それともただの身代わりか。
ハッキリしない自分が、自分で嫌になる。
でも、ハッキリさせてしまったら…
「茜ちゃん!」
校門を通る寸前で、門の外から誰かに呼び止められる。
まあ、その可愛い声の主は、当然あの人で…
「…瑠衣、さん…」
どうして今、私を呼んだの?
有馬先輩に会いたくて来たんじゃないの?
突然の事で、私の頭は正常に働かなかった。
「話があるの。その…予定とかなかったら、一緒に来て欲しい」
瑠衣さんはこの前よりも少し控えめにそう言い、照れ隠しのように前髪に触れた。
「…茜、俺ら先帰るな」
「今日の夜、茜の家行くから」
瑠衣さんに聞こえないボリュームでつぶやいた陸とメグは、少し心配そうな顔をしながらも先に帰った。
「…えっと、どこかお店に入ろうか」
「…はい」
「駅の方に行きつけのカフェがあるの。そこでいいかな?」
「私は、どこでも…」
“ 行きつけのカフェ ” なんてオシャレなもの、私にはない。
それに…瑠衣さんの話し方、仕草、動きすべてに可愛らしさや気品を感じ、思わず見とれてしまう。
先輩は、こういう人がタイプなの?
なんて、考えても無駄なことはわかってるはずなのに…