午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
「2人だけの秘密って、結構よくないですか?」



ああ、きっと顔赤いんだろうな…


私の赤さがうつったのか、先輩の頬も少しだけピンクに見える。



今までもこの関係は秘密だったから。

秘密ができたからこそここまでこれたから。

この秘密は、言っちゃえば私の人生を変えたから。



「絶対守りますから、これからも!」


「…うん」



私の勢いに圧倒されてしまったのか、先輩の目はまん丸。




やばいっ、可愛い!

なんて言ったら怒られるのかなぁ…



ぐいっ



先輩が私に手を伸ばしたかと思ったら、そのまま頬肉を掴まれた。

「んむっ」

「…ひょ、ひょっほへんはい!」


必死に抵抗するも、先輩はただ黙って私を見下ろすだけ。


あれ…もしかして…


「先輩、もしかして秘密や嫌ですか?」


「…は?いや、別に…」



先輩の目線は私から外され、一瞬ぴくりとした気がした。



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