午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
私を軽く睨んでから隣の部屋に入ったかと思うと、手に男物のパーカーと私のバッグ。



「あ、バッグ!ありがとうございます…って先輩、どこか行くんですか?」


「あ?いい加減気づけよバカ…暗いから送ってく。家まで。拒否権ないから」

「え、ちょっと先輩!!」



先輩は私のバッグを人質に、先に玄関で靴を履いて外へ出てしまった。


…あ、人質じゃなくてバッグ質か?



「いやいや、そんなのどうでもいいよ!」



頭の中のいらない思考を振り払い、私は慌てて先輩を追いかけた。


もう、何考えてるのかわかんないよー!!



「せんぱーい!!」

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