俺様男子が初めて愛した女の子
「よろしくね、涼菜さん。」
また仮面かぶりやがって…
「こ、こちらこそ……」
「結構早く進んだね、じゃあ私達は戻ろうか。」
「そうだね、ごゆっくり。」
いやいやいや!
置いていかないで!
ガチャン!
はぁ……閉められたし。
あたしの前にいる人……チラッ
…変わってるわけないか。
なんかニヤニヤしてるんですけど!
「…キモイよ」
「は?…まぁ、よろしくね、婚約者さん。」
だから嫌だってば!
「なんで………」
「は?」
「なんで…あたしはアンタと婚約なんてしなきゃいけないの…」
「……そんなに俺が嫌い?」
「うん、嫌いだよ、大嫌い!」
そう言って睨んでやろうと思ったけど、
……なんでそんなに悲しそうな、切なそうな顔で見るの…?
もー。なにほんと。