君を忘れるその日まで。
わからなくて首を傾げると、彼女は指折り数えながら答えた。
「100メートルリレー、1位。
障害物競争、1位。
借り物競争、1位。
こんな好成績を取っておいてまだ頑張ってないなんて、誰かに言ったら嫌味だと思われるよ?」
「100メートルリレーは他の3人のおかげでもあったし、借り物競争はメガネっていう簡単なお題が出たから1位を取れたんだよ」
俺の言葉に、彼女はさっきまでのことを思い出すように晴天を見上げる。
「確かに他のお題は難しかったかもね。
好きな人、1番怖い先生……あとはメダカとかあったね」
「メガネが当たってよかったよ。
おかげで知り合いからすぐに借りれた」
「そうだね。
好きな人なんてあとで絶対に冷やかされるし、1番怖い先生は怒られそうだし、メダカなんて理科室に取りに行かなきゃいけないからね」