君を忘れるその日まで。
「せっかく必死になってもらって悪いけど、俺と佐城さんはただの友達。付き合ってないよ」
「……ほんとか?」
「本当に本当。なんなら彼女にも確かめてみたらどう?それでそのまま告白しちゃえば?」
「ばっ……!何言って……!?」
沸騰しそうなぐらい顔を赤くさせた彼に、俺は呆れてため息をつく。
「大丈夫だよ。君は、もし告白してダメだったら嫌だとか思ってるのかもしれないけど、それは絶対にないから」
「な、なんで……」
「彼女に告白すればわかるよ。
いつまでも彼女との仲を疑われて、強い視線を浴びるのは俺としても不本意だから、さっさと告白して成就してこい」
ペットボトルを持っている手と逆の手でグラウンドの方を指させば、彼は「……行ってくる」と男らしい顔つきになって歩き出した。