君を忘れるその日まで。
「残念だけど、俺はあんまり興味ないな」
羽織っていたパーカーの袖をまくりながら答えると、彼らは勢いよく俺の方を振り向いた。
「興味ないってどーゆーことだよ!?」
「お前、ほんとに男なのか!?」
「あっ、もしかして彼女がいるからか!?」
一気にまくし立てる彼らに、俺は頬をかきながら返す。
「彼女はいないけど……」
「なら誰か1人選べよ!」
「そーそー!祐樹も男談議に参加しろよ!」
「参加拒否は認めん!」
団結した彼らの勢いを止めることはできそうもなくて。
俺はとりあえず、顔を上げて最初に目に映った手前の女子を指さした。