君を忘れるその日まで。

｢……なんでそう思うの？｣


｢見てたらわかるよ｣


笑みを浮かべて即答すると、佐城さんは髪をくるくると指に巻き付けながら｢そんなこと言うの、祐樹くんだけだよ｣と恥ずかしそうに言った。


｢……凪と一緒にいると、すごく楽しいんだ。
いつも元気な姿を見てると、こっちまで自然と笑顔になる。

でも、それを伝えるのが恥ずかしくて、いつも素っ気ない態度とっちゃう。
…恋人だって思ったら余計にね｣


｢わかるよ。俺もそうだから……｣


｢え…？ごめん、なんて言ったの？｣


小さく呟いた俺の声は、佐城さんには届かなかったみたいで。


聞き返してくる彼女に返事をすることもできないまま、俺はただ自分の言葉に驚愕していた。